腰椎分離すべり症
腰椎すべり症とは、積み木のように連なる腰椎が、前方へ滑り出してしまい、様々な症状を引き起こす疾患です。
明らかな原因は不明ですが、多くは加齢とともに椎間板や靭帯、関節など腰椎を固定している組織が変性を起こし、それに伴って腰椎の安定性が失われ、腰椎にズレがが出現するのを「変性すべり症」といい、腰椎分離症が放置され、分離した部分の腰椎の安定性が失われ上下の骨にズレが生る「分離すべり症」と2つに分けられます。
※背骨の本体である「椎体」と後ろ側で関節を構成している「椎弓」とが分離してしまった状態が腰椎分離症です。
原因は違いますが、それぞれ出現する症状はほとんど変わりません。4番目の腰椎に好発し、診断にはレントゲンやMRI、CT検査に、場合によっては造影剤などを用いた検査を行います。
側弯症
背骨(脊柱)は頭から骨盤まであり、正面から見るとまっすぐに、横から見ると頚椎(首)は前に向かって、胸椎(肋骨がついている胸の骨)は後ろに、そして腰椎は前に向かって弯曲し、緩やかなS字型を形成してバランスよく身体を支えています。
側弯症には大きくわけて二種類あります。
1つ目は、生まれつきの背骨の奇形、神経や筋肉に原因があるなどの先天性側弯症。
2つ目は、未だ原因が不明と言われてる突発性側弯症です。原因は不明とされていますが、思春期の発育期に多く発症することから、骨格や内蔵の成長が追いついていないことで歪みになってしまっていると考えられます。
変形したものはその後も少しずつ進行し、やがて内臓を圧迫するようになり、健康に害を及ぼすこととなります。変形が大きくなると肺の圧迫から呼吸障害をきたすこともあるため早期発見と診断、早期の治療が必要となってきます。
梨状筋症候群 坐骨神経痛
坐骨神経は、骨盤からでて足へ向かいますが、その際、骨盤の出口のところで、梨状筋という筋肉のトンネルを通ります。 この筋肉は通常柔らかいのですが、硬くなり神経(坐骨神経)を圧迫してしまうと、おしりや足に痛みが起きたり、太もも裏から足先にかけてしびれがでてきてしまいます。
特にデスクワークなどで長時間座るお仕事の方は圧迫され続けると組織が癒着して硬くなってしまいます。
また、仙骨座りと言われる、崩れた姿勢で座っているとより梨状筋が圧迫されやすくなります。
こまめに立ったり座り方を変えることがおすすめです。
ストレッチをしてあげることで筋肉を柔らかくしておくことも重要です!
内臓疾患
消化器系の病気
胃・十二指腸潰瘍、胆石、胆嚢炎、膵臓炎などの場合に腰痛が起こります。腹痛や血便、吐き気、嘔吐などを伴うのが特徴です。
泌尿器系の病気
腰痛を伴う病気として、尿路結石、腎結石、腎盂腎炎、前立腺がんなどがあります。排尿障害や血尿がみられるのが特徴です。
婦人科系の病気
子宮内膜症や子宮がんなどでも腰痛が起こります。子宮の内側を覆っている膜が、子宮以外の場所に増殖してしまい、月経のたびにはがれて出血をし、炎症や癒着から痛みなどの症状を引き起こします。もしも横になって安静にしている状態なのに腰痛を感じるようであれば、注意が必要です。おりものの量の増加や不正出血なども生じます。
循環器系の病気
心筋梗塞を起こした際に、締めつけられるような背中の痛みや腰痛が起こることがあります。また、解離性腹部大動脈瘤があると、腰と下腹部に突発的な激痛が走ります。