起立性調節障害は子供だけじゃない
怠けている訳ではないのに朝起きられない。自分の意思に反して起きるのがしんどい時は起立性調節障害という自律神経の病気かもしれません。10〜20代の思春期の子どもに多い病気ですが、ストレスの多い環境にいると大人になってから発症することもあります。
症状
子供の起立性調節障害とあまり変わりませんが、
- 立ち上がったときや立っているときに気持ちが悪くなったり、失神することがある
- 朝なかなか起きることができず、午前中調子が悪いことが多い
- エレベーターの中や立ちっぱなしが求められる場面などでめまいや立ちくらみを起こしやすい
- 少し階段を登ったり、歩き回ったり動いたりしただけで動悸や息切れがする
- 乗り物に酔いやすかったり、いつも体がだるい、疲れやすい、食欲がない など
重症化するとこれらの症状が毎日起こり、日常生活に支障をきたすようになります。
4つのタイプ
①起立直後性低血圧
大半の人がこのタイプに分類されます。立ち上がったとき血圧が大きく下がり、その後の回復が遅れ、脳の血流が低下している状態になります。特に起床時や高温の環境、入浴時に立ちくらみやめまい、だるさを感じます。
女性や子供、お年寄りと幅広い人がなりやすいとされています。
②体位性頻脈症候群
立っているとき血圧低下を伴わずに著しく心拍数が増加します。動悸、冷や汗などを引き起こし、起立直後性低血圧の次に多いタイプとされています。
若い女性に多いとされており、進学や就労などにも影響が出てしまったりします。
③神経調節性失神
立っているときに突然の血圧低下と脳貧血が起き、意識が遠くなったり気を失います。顔面蒼白、冷や汗、除脈などの症状がでて、まれにけいれん発作を引き起こし、最悪の場合は心停止に至ることも考えられます。起立直後性低血圧や体位性頻脈症候群を伴って発症する場合もあります。
④遷延性起立性低血圧
立ち上がって数分後に血圧が低下しはじめ、動悸や倦怠感、頭痛、ふらつきなどが起こります。4つの中では比較的まれなタイプとされています。
大人になり、ストレスもかかることが多くなると思います。ストレスを我慢しすぎてしまうと、大人でも起立性調節障害になります。
“大人だから”といって我慢しないでください。
ストレスを我慢することで時には命に関わることもあります、今の状況と向き合い誰かに相談することも大切です。