東洋医学とアトピーの関係性
みなさん『気』って聞いたことありますか?
実は”気”にも細かく種類や作用があります。
気の種類には
原気(げんき)、宗気(そうき)、営気(えいき)、衛気(えき)があります。
それぞれの気の作用とは
・原気は生命活動の原動力!
人体の最も根本的な気であり、先天の気(生まれ持った気)とも言われています。人の成長や発育を促し、臓腑の生理活動を始動させ、生命活動の原動力となります。
・宗気は後天の気!(食事などから生まれる気)
飲食物より得られる水穀の精微(気、血、津液の生成原料)と呼吸により得られる自然界の清気(綺麗な空気)とが合わさり、化成させる気である。心や肺の活動を支える働きを持っています。
・営気は血のもと!
豊かな栄養分を持ち、血の一部として脈中に入り全身を巡ります。
・衛気は体を守ってくれています!
脈中だけでなく、内臓や皮膚、全身にくまなく分布しています。外邪の侵襲(外の邪気)を防ぐ他、皮毛を潤沢に保ち、肌肉、皮毛、臓腑などを温め皮膚の収縮と弛緩により発汗を調節し体温を一定に保つ働きがある。
今回は、その中でもアトピーの方に大きく関わる営気、衛気についてお話します。
バリア機能の低下!?
血や津液(水分)の巡りが悪かったり足りなくなるとお肌が乾燥してしまいバリア機能が低下します。バリア機能が低下すると、少しの刺激で肌荒れを起こします。
衛気はお肌を保護してくれているので、外からの小さな刺激からお肌を守っています。ですが、気がうまく巡っていなかったり不足していると痒みやブツブツなどのアトピー症状が現れてきます。
毒素を排出させることが大事!
また体の中の毒素を尿や汗で出しきらないといけませんが、アトピーの方は尿や便の回数が少なかったり、汗もなかなかかけない方が多いです。
尿や便、汗で出しきれないとその毒素はお肌から出そうとします。お肌が荒れてうまく出す事ができないとプツプツができたり痒みとなって現れてきます。
良い汗というのは、サラサラしており、ほとんどの成分は水(99%)ですが、ミネラルや乳酸、塩分、尿素、タンパク質などが含まれています。塩分などは再吸収されるため、汗はサラッとしています。
良い汗をかくことでお肌の保湿がされています。アトピーの方は乾燥しているため、良い汗をかいてほしいのは保湿の為でもあります。ベトベトしている汗は必要なミネラル類が出てしまっていたり、また汗が出ないのは、気が巡っていなかったり津液が不足している可能性があります。
そこで私達鍼灸師は、鍼やお灸を使って症状に効果があるツボなどに刺激を入れることで気の働きを良くしたり血や津液の量を調節し流れを良くして身体がご本来の働きをしっかりできるようサポートしております。
その結果自分で自分の体を治す自己治癒力を上げていきます。