気圧と耳鼻咽喉科疾患、特にめまい、難聴、耳鳴りは関連があります。
一般に気圧の変化が症状の悪化に関連していることは知られており、内耳に気圧センサーがあることから内耳に影響がでる可能性はわかっておりますが、詳細はまだ解明されていません。
わたしたちの見解では、気圧が低下すると症状が出る可能性があります。気圧に加えてストレス、睡眠不足などの要因が合わさって症状の悪化に関係しています。
気圧の変化によって発症する可能性のある耳鼻咽喉科疾患の症状としては、多い順番で「めまい」「耳鳴り」「難聴」があります。また、他の症状としては「頭痛」もあります。
日本の暦では3月、9月の季節の変わり目、つまり気圧の変化が起こりやすい時に繁忙期が重なりやすく症状が出やすくなります。また、6月~7月の梅雨時期も症状が出やすくなります。
男性にも起こりますが、女性の方が多く起こると思います。特に10歳代後半から20-30歳代をピークに60歳代まで出やすくなります。
上記年代で勤務が不規則な方や介護で昼も夜もないような方は、天気(気圧)にも注意が必要です。
♢♢気圧と上手に向き合う方法♢♢
1)睡眠
薬に頼らない予防として、天気や仕事はご自身では変えることができませんが、睡眠は自分でコントロールできますのでなるべく睡眠を多くとるようにしましょう。
可能ならば仕事も早めに切り上げるようにしてください。
2)生活のリズム
ご自身が気づいていなくても体が疲れているということもあります。
例えば、熱中して夜中まで仕事をしてしまったりしても自律神経は不調になりますので、何事もやり過ぎず生活リズムを整えるようにしましょう。
3)薬の飲み方
お薬の飲み方についての注意点として、患者さんは繰り返すと予兆が出るそうですので、その際に内服していただきます。予兆がわからない場合は継続して内服していただきます。
4)耳のむくみ
耳のむくみは気圧が関係しているのか気になると思いますが、耳のむくみが気圧と関係していると考えられています。耳のむくみが取れると症状の改善につながると考えております。
発症して早いうちに治療して、再発を予防することが重要です。
何度も繰り返すと薬の効果が効きにくくなり、長期化して治らなくなってしまいます。また、難聴が進行し、めまいを繰り返すことになりかねません。
病院では、シロップやゼリーのような薬(耳のむくみをとるために利尿作用があります)やステロイドホルモンを処方される可能性があります。
薬が効かない人やだんだん薬が効きにくくなる人もいるため予防が重要です。