ぎっくり腰
ぎっくり腰は3つのタイプに分かれます。
筋肉の疲労
筋肉の慢性疲労。ぎっくり腰は突然起こりますが、その原因となるものはゆっくりと進行しており、少しずつ溜め込んだ筋肉疲労が限界を超えると、腰痛として発症してしまうのです。具体的には睡眠や運動不足、栄養バランスの低下が続くと筋肉疲労が徐々に蓄積されていき、やがて腰痛を招いてしまうことになってしまいます。
骨格のゆがみ
骨格のゆがみ。立ちっぱなしや座りっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいることで筋肉の柔軟性が失われ姿勢が偏ってしまうことがあります。こういうことにより筋肉のバランスが悪くなり背骨や骨盤が本来の位置からずれてしまうことで、その周辺の筋肉への負担が高まりやすくなり腰痛を引き起こしてしまいます。
突然の過負荷
腰に対して急激な負荷が加わってしまうことです。若い人やスポーツ選手に多いのが特徴です。例えば高いところから飛び降りた着地の瞬間や、勢いよく振り返った瞬間など、急激な動きの切り替えのときに、腰に突然負荷がかかり、ぎっくり腰を起こしてしまいます。
他にも年齢や体質、生活習慣など様々な要因が考えられます。
椎間板ヘルニア
腰痛の原因で最も多いのが椎間板ヘルニアです。
腰部にある背骨(椎骨)の間でクッションの役割を果たしている軟骨(椎間板)が変性し、組織の一部が飛び出すことを言います。(ヘルニア=何かが飛び出すこと)この時、飛び出した椎間板の一部が付近にある神経を圧迫し、腰や足に激しい痛みや痺れなどの症状を起こします。
環境要因(姿勢、動作)や遺伝要因(体質や骨の形)過度なスポーツなどにより起きやすくなっています。
椎間板には、座る、立ったまま前屈みにになるといった姿勢などでも体重の約2.5倍の圧力がかかると言われています。こういったことの繰り返しにより椎間板に変性をもたらし椎間板ヘルニアになると考えられています。
腰部脊柱管狭窄症
老化などの影響で椎間板や腰椎が変形・変性して、脊柱管が狭まると、その中を通っている神経(馬尾神経)が圧迫されてしまいます。この神経は、脚部の神経をコントロールしている神経なので、圧迫されると神経の働きが乱されて、足に痛みやしびれが起こったり、動きが悪くなったりします。
脊柱管の狭窄は、加齢などの変化で、椎間板の変性や骨の変形、靱帯の緩みなどが原因になります。また、生まれつき脊柱管が狭いために発症するケースもあります。一般的に、腰椎椎間板ヘルニアは若い世代に多く、腰部脊柱管狭窄症は40歳以上の方が発症しやすいと言われています。
ただ、下肢の血栓性静脈炎や動脈硬化症などの血流障害でも同様の症状が出るので一度病院で正確な診断をしてもらうのをおすすめします。